2.戸建て物件相続の流れと不動産買取の3つのメリット・デメリット

2.戸建て物件相続の流れと不動産買取の3つのメリット・デメリット

不動産の売却方法にはいくつかの種類がありますが、手早く売却したいときは「不動産買取」が適切な方法となるでしょう。今回は、不動産相続の流れと、不動産買取の特徴についてご紹介します。

不動産相続の流れ

不動産相続は、親族が亡くなるなどの理由で急に発生することもあります。突然の相続で混乱することがないよう、ここでしっかり不動産相続の流れを理解しておきましょう。

相続が発生する

相続は、被相続人の死亡が確認されることで発生します。死亡を確認するためには死亡届が必要になるので、被相続人の死後7日以内に、診断書などと共に死亡届を役所に提出するようにしてください。

遺言書があるか確認する

相続で重要となるのが、被相続人の意思です。被相続人が生前に遺言書を残している場合は大きな効力を発揮するので、必ず遺言書の有無は確認しておく必要があります。

法定相続人を調べる

遺言書が見つからなかった場合、法定相続人が誰になるかを調べる必要があります。基本的に配偶者、子どもは確実に法定相続人になるほか、父母、兄弟も該当する可能性が高いため、戸籍謄本などで確認していかなければなりません。

相続する財産を調べる

法定相続人が判明したら、次は相続する財産にどのようなものがあるかのチェックが必要です。一般的に、財産として考えられるものは不動産・預貯金・有価証券・貴金属などが挙げられます。

遺産分割協議を行う

相続する人物と相続できる財産が決まったら、誰がどういった内容の遺産をどれだけ相続するかを決めるべく、相続人たちによる「遺産分割協議」が行われます。遺産が不動産だった場合は、「現物分割」「代償分割」「共有」「換価分割」の4つの方法があるため、適切な方法で分割してください。

遺産分割協議書の作成

すべての面で合意したら「遺産分割協議書」を作成します。相続人全員が書類に署名押印することで、遺産の扱いが確定します。

相続登記の申請

遺産の扱いが確定したら、最後に相続登記の申請を行います。不動産を遺産として相続した場合、名義を変更しなければならないため、この相続登記はとても重要です。自分で申請もできますが、不安がある場合は司法書士などに依頼することも検討してみてください。

一軒家を相続した場合の税金

一軒家の不動産を相続した場合、相続税が発生します。税額の算出については「路線価方式」と「倍率方式」の2つの方式があるため、自分の不動産がどちらにあてはまるかは国税庁のホームページで確認してください。

不動産買取をお願いする際の3つのメリット・デメリット

買い主を探す必要がなく、不動産会社に物件を直接買い取ってもらう不動産買取。具体的にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それぞれ3つずつご紹介します。

メリット

1.即現金化でき、資金計画やスケジュール管理が楽

不動産会社が直接買い取ってくれる不動産買取は、買い主を探す時間が発生しないため、売却を決断すればすぐに現金化できます。資金計画やスケジュール管理がとても楽になるのです。

2.売却後のアフターフォローが発生しない

不動産買取は、一度売却してしまえばその後のアフターフォローが発生しないのが特徴です。また、補償や瑕疵担保責任も免責されるため、売却後に建物に異常が見つかっても責任は発生しません。

3.プライバシーが守られる

不動産買取は、売り主と不動産会社でのやり取りしか発生せず、広告などを打つ必要はありません。周囲に不動産売却を知られず取引を進めていける点は、大きなメリットといえるでしょう。

デメリット

1.仲介売却と比べると価格が下がる傾向がある

不動産買取の大きなデメリットとなるのが、仲介売却に比べて売却価格が下がる傾向にあるという点です。不動産会社は買い取った物件をリフォーム・リノベーションする必要があるので、どうしても価格は低くなってしまいます。

2.築浅物件は安くなる傾向がある

不動産買取は仲介売却に比べ価格が安くなるとご説明しましたが、特に築浅物件はその傾向が顕著です。売却の際にリフォームの必要性が薄い物件の場合は、仲介売却のほうがより利益を得られる傾向があります。

3.敷地の分割ができない土地だと面倒

敷地の分譲ができない土地は、不動産会社による買取が難しくなるケースがあります。不動産買取のメリットである「スピード感」が損なわれる可能性もあるため、仲介売却のほうがおすすめです。

不動産買取の3つの注意点

不動産買取によって不動産の売却を考えているのであれば、注意点も意識しておきましょう。ここでは、主な注意点を3つほどご紹介します。

1.物件価値や対象エリアのことをよく知る不動産会社を選ぼう

不動産の価格決定には規約があるわけではなく、不動産会社によって差が生じます。地域の不動産事情に精通し、適切な価格を算出してくれる不動産会社を探すようにしてください。

2.売却理由をはっきり説明しよう

不動産買取を不動産会社に相談する際は、売却する理由をなるべくしっかり説明するのが大切です。不動産会社によっては、個人の事情を考慮し、適切なアドバイスをしてくれるところもあるので自分に合った会社を探しましょう。

3.引き渡し条件をしっかり確認しよう

トラブルにならないよう、引き渡し条件をしっかり確認しておく必要があります。確認不足のまま売り渡すと、後から家財道具の処理費用を請求されるなどのリスクが発生するので、注意してください。

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